日本学術会議の任命拒否問題で、学者や映画監督、元官僚らの有志が20日、東京都内で記者会見し、任命拒否や政府が進める在り方の見直しに抗議する声明を発表した。「政権の思い通りの組織に改編され、学問の自由が奪われれば、科学は批判の力を持たない政治の召し使いになる」と訴えた。

声明では菅義偉首相に対し、任命拒否した理由の説明や速やかな任命を要請。在り方の見直しに関わる井上信治科学技術担当相には、自民党の提言ではなく、学術会議側の自主的な改革案が実現するよう求めた。

記者会見した佐藤学東京大名誉教授は「学問の自由を巡る戦後最大の危機であり、市民生活の思想、表現の自由にまで及ぶ極めて深刻な事態。問題をうやむやに終わらせない」と話した。映画監督の井上淳一さんは「学術会議の問題は日常の問題と地続きだと分かってもらいたい」と呼び掛けた。

声明の賛同者は20日時点で、ノーベル物理学賞を受賞した益川敏英京都大名誉教授や作家の赤川次郎さん、俳優の古舘寛治さんら125人。(共同)