英国のエリザベス女王は21日、95歳の誕生日を迎えた。夫として70年以上も連れ添ったフィリップ殿下が9日に亡くなり、親族は、女王が「大きな喪失感」を打ち明けたと告白。心身の状態を懸念する声も出ており、王室ファミリーが一丸となって女王を支える構えだ。

「女王は、自分の人生に大きな喪失感を覚えたと表現していた」。次男のアンドルー王子は報道陣に、母親の落胆ぶりを率直に語った。17日にあった殿下の葬儀では、沈痛な面持ちでうつむく女王の姿が生中継された。

ダイアナ元皇太子妃の事故死など、数々の王室の危機を共に乗り越えてきた殿下の死去。女王は殿下について、結婚から50年を迎えた1997年のスピーチで「私の強さの源であり、支えであった」と表現、夫婦は強い絆で結ばれていた。

英ニュースサイトのインディペンデントは、配偶者を失った人の4人に1人は最初の年に鬱(うつ)の症状を経験するとの研究結果を紹介。精神的ストレスが引き金となり「たこつぼ型心筋症」や「ブロークンハート(傷心の意味)症候群」と呼ばれる心臓疾患を引き起こす恐れもあると指摘した。

ダイアナ元妃の死後、長男のウィリアム王子らの後見人を務めたメージャー元首相は英テレビで、女王の立場について「限られた人にしか本心を明かせない孤独な身分」だと推測、信頼する夫を失った現在の心情をおもんぱかった。アンドルー、ウィリアムの両王子は「女王の支えになる」と決意を述べた。(共同)