米国で別姓のまま結婚した映画監督の想田和弘さん(50)夫婦が、日本でも婚姻関係にあることの確認を求めた訴訟の判決で、東京地裁(市原義孝裁判長)は21日、夫婦側の請求を退けた。2人の婚姻自体は「有効に成立している」としたものの、不服があれば家裁に申し立てるのが適切で、戸籍への記載を求める訴えは不適法とした。

夫婦同姓を定める民法について「合憲」とした2015年の最高裁大法廷判決を踏襲した。

海外で合法的に成立した「別姓婚」が、日本でも公的に認められるかどうかが問われた訴訟で初の司法判断だった。

判決後、想田さんはオンラインで記者会見し、戸籍への記載など公的な証明はかなわなかったものの「米国での結婚が法的に有効で、夫婦であることが裁判所に認められてうれしい」と語った。

日本の民法は、日本人同士が結婚する場合、夫か妻のどちらか一方の姓に決めなければならないと規定しており、別姓では婚姻届が受理されず、戸籍にも夫婦関係が記載されない。

判決によると、想田さんは1997年12月、映画プロデューサーの柏木規与子さんと居住していた米ニューヨーク州で結婚。ニューヨーク州は同姓でも別姓でも自由に選択できた。2018年6月、東京都千代田区に別姓で婚姻届を出したが、受理されなかった。(共同)