LINE(ライン)の利用者の個人情報が中国の関連会社から閲覧できた問題で、政府の個人情報保護委員会が同社を近く行政指導する方針を固めたことが22日、分かった。業務委託していた中国の関連会社に対する監督体制に不備があったと判断したもようだ。情報漏えいなどの明確な法律違反はなかったとし、より重い処分の是正勧告は見送る。

LINEの無料通信アプリは国内で8千万人超が利用し、幅広い世代で手軽な連絡手段として普及し、社会インフラとしての役割を強めている。個人情報を扱う企業として通常よりも高い水準の監督体制を構築する必要があり、体制が不十分だったとみている。

また、LINEは利用者に開示している指針でデータを第三国に移転することがあるとしながらも具体的な国名を記載しておらず、今回の問題を受けて改定した。利用者の同意なく個人情報を第三者に提供することや、海外に持ち出すことは法律で禁じられている。

LINEは3月17日に、中国の関連会社の技術者4人が2018年夏ごろから、開発過程で日本国内のサーバーにアクセスし、情報を閲覧できる状態だったと発表した。4人はサーバーに少なくとも32回アクセスしていたことが確認された。

個人情報保護委員会はLINEと親会社のZホールディングスに対して報告を求め、立ち入り検査を実施していた。総務省や金融庁もLINEへの調査を進めている。

個人情報保護委員会は過去に、不正な情報流出が相次いだ米交流サイト大手のフェイスブックや、通販サイトで多くの利用者情報が他人に見られたアマゾンジャパン(東京)などを指導した例がある。(共同)