標高3000メートル級の山が連なる北アルプスなど各地で遭難事故が相次いだ。

上空に寒気が流れ込んだ影響で、季節外れの吹雪に見舞われたとみられる。5月とはいえ、麓とは気温差がある山岳は冬の状態で、専門家は「十分な装備の用意と、引き返す勇気を」と呼び掛けている。

気象庁によると、東日本や北日本の上空に寒気が流れ込み、北アルプス周辺の上空は3日をピークに氷点下27度程度を記録した。同庁の担当者は「山岳を中心に強風が吹き、季節外れの雪になった。視界も悪かったと思われる」と話した。

今回、遭難者の1人を収容した槍ケ岳山荘の支配人杉山徹さん(52)は「悪天候での登山は、命にかかわるほど危険な行為。視界が悪いと登山道が見えなくなり、踏み外す可能性がある。特に尾根では風をより強く体感する」と強調。その上で「しっかり天気を確認し、十分な装備が必須だ。危険を感じたら、引き返す勇気を持ってほしい」と話す。

「この時期の山は冬と隣り合わせだ。寒波が来れば真冬のようなどか雪に一変し、経験者でも遭難しうる」と危険性を指摘するのは、北アルプス登山案内人組合連合会の古幡和敬事務局長(74)。「天気の変化を見極める判断が重要。現地のガイドと相談してから山に入ってほしい」と注意を呼び掛けた。(共同)