全日本空輸と日本航空が、新型コロナウイルスワクチンの職場接種を14日に羽田空港で開始することが11日、関係者への取材で分かった。国際線のパイロットと客室乗務員を優先対象にする。

政府は21日に始まる予定の職場接種に関し、企業によっては実施を早めることも可能としている。前倒しでの接種計画が明らかになるのは初めて。

赤羽一嘉国土交通相は11日の閣議後会見で、国際線のパイロットらは感染力の強い変異株が流行している国への往来が避けられないと指摘。「水際対策の観点からも、少しでも早いワクチン接種の実現に向けて努力を続けている」と話した。

両社は8日、職場接種の計画を政府に提出。全日空はグループの4万6500人、日航は3万6000人を対象として申請した。関係者によると、羽田空港での実施の準備が整いつつあるため前倒しに踏み切るという。

国内航空各社でつくる定期航空協会は政府に対し、運航乗務員らへの早期接種を要望してきた。赤羽国交相は5月下旬に首相官邸を訪問し、菅義偉首相に必要性を説明して了承を得るなど早期接種への機運が高まっていた。

職場接種を巡っては、鉄道事業者やタクシー会社といった社会生活の維持に欠かせない企業が多く申請しており、21日以降に接種が加速しそうだ。JR東日本は年内にグループの社員ら計2万2000人に接種する計画で、鉄道事業に関わる社員を優先する。(共同)