菅義偉首相は14日、新型コロナウイルス対策で、飲食店に酒類提供停止に応じるよう働き掛ける金融機関への要請を事前に報告されていたことについて「要請の具体的内容について議論したことはない」と述べた。官邸で記者団の質問に答えた。「多くの皆さまに大変ご迷惑をお掛けした。おわび申し上げたい」と陳謝した。

政府は、停止要請に応じない飲食店との取引停止や順守の働き掛けを関係業界に求め、相次ぎ撤回するなど迷走が続く。14日には衆院内閣委員会の閉会中審査が開かれ、野党はこれら一連の政策の妥当性を追及した。西村康稔経済再生担当相は「事業者に不安を与え、誠に申し訳なかった」と謝罪した。

西村氏は8日、飲食店の感染対策強化を打ち出したが、国民や与野党の強い反発を受けて金融機関を通じた働き掛けは9日に撤回した。酒類販売事業者への取引停止要請も13日になって取り下げた。

西村氏は13日の記者会見で、金融機関経由の働き掛けは菅首相へ事前に報告されていたと説明、金融庁や財務省など関係省庁とも調整を進めていたことを明らかにした。

野党は、こうした政策の決定過程や菅政権の責任もただす方針だ。

新型コロナの感染拡大に伴う景気悪化に備える補正予算編成の必要性も議論される見通し。(共同)