大接戦となり決着していなかったペルー大統領選決選投票は19日、アルベルト・フジモリ元大統領(82)の長女ケイコ・フジモリ氏(46)の敗退と、急進左派ペドロ・カスティジョ氏(51)の勝利が決まった。選挙管理当局が発表した。

フジモリ氏は発表に先立ち「結果を認める」と話した。3度目の出馬だったが、ペルー初の女性大統領や日系父娘2代で政権を担うという悲願は達成できなかった。

カスティジョ氏はペルーが独立200周年を迎える7月28日に就任、任期は5年。6月6日実施の決選投票はカスティジョ氏が約4万4000票上回ったが、フジモリ氏が「不正」を主張したため、選管当局が精査し決着が遅れていた。

カスティジョ氏は当選発表後、フジモリ氏に対し「国の前進のために、障壁を築くのをやめよう」と融和を訴えたが、地元政治アナリストはフジモリ氏が野党として議会でカスティジョ氏の政権運営の妨害を図る可能性があるとみている。

フジモリ氏は新自由主義的経済政策や治安強化など父の元大統領の政策をなぞり都市の富裕層の支持を得たが、人権侵害事件で服役中の元大統領の強権政治再来を嫌う「反フジモリ層」を切り崩せなかった。当選すれば元大統領を恩赦するとしていた。自らも選挙前に汚職事件で起訴され、非難を浴びた。

北部の村の小学校教師で貧困層が支持基盤のカスティジョ氏は、4月の第1回投票で首位に立った。資源の国有化など経済政策が左傾化するのではないかとの懸念や、左翼ゲリラとの関連が取り沙汰された。しかし腐敗政治を批判し教育や福祉の拡充を約束、大企業を利すると主張する現憲法の改正を訴え、地方から広範な支持を得た。

決選投票の最終集計ではカスティジョ氏の得票率が50・13%、フジモリ氏は49・87%だった。(共同)