11日付の英紙フィナンシャル・タイムズは、バイデン米政権が台湾の対米代表部に相当する「台北駐米経済文化代表処」の名称を、台湾側の求めに応じて「台湾代表処」に変更することを真剣に検討していると伝えた。最終的に容認した場合、「一つの中国」原則に反するなどとして中国側が反発するのは必至だ。

米中の対立が強まる中、中国が自国領土だと主張する台湾の問題は大きな焦点。バイデン大統領は、10月末の20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせて実現を模索する米中首脳会談などをにらみ、最終判断するとみられる。

同紙によると、台湾の蔡英文政権が今年3月、米側に名称変更を正式に要請した。米国家安全保障会議(NSC)でアジア政策を統括するキャンベル・インド太平洋調整官や国務省のアジア担当者らは変更を支持。バイデン氏が大統領令に署名する必要があり、いまだ最終決定には至っていない。

台湾の代表処の名称を巡っては、リトアニアが7月、欧州で初めて「台湾」の名称を用いた代表処の設立を認めた。これに対し、中国側が現地の中国大使の召還を決めるなどして圧力を強めている。

東京五輪にも台湾は、中国の圧力を背景に国際オリンピック委員会(IOC)の規定で「台湾」ではなく「チャイニーズ・タイペイ(中華台北)」の名称で参加した。(共同)