岸田文雄首相(自民党総裁)は14日午前、官邸入りした際に記者団の取材に応じた。衆院解散に向けた心境を問われ、時折視線を天井に向けながら「大変厳粛な気持ちできょうを迎えた」と穏やかな口調で答えた。一方、立憲民主党の枝野幸男代表は記者団に「何も変わらない。いつもと同じだ」と平常心を強調。政権交代に向けた強い意欲も表明した。

これまでは青や赤といった色使いのネクタイが多かった首相だが、この日は白とグレーと抑えめ。就任してからの11日間について「大変濃密なスケジュールだったが、不思議と疲れを感じない。気持ちは充実している」と振り返った。立ち去る前に、挙手している記者がいないか見渡して確認する余裕も見せた。

午前9時すぎの臨時閣議では普段と変わらぬ表情で記者団の写真撮影に応じた後、衆院解散を閣議決定した。その後は首相執務室で、同日夜に予定する記者会見で説明する内容について、秘書官らと最終的な調整を行った。

黄色のネクタイを締めた枝野氏は、リュックサックを背負って衆院議員会館の自室に入室。衆院解散について「9月上旬から総選挙本番という意識で走ってきた。せっかくここまで来たから、何とか政権を代えたいという思いだ」と強調した。

自室では、福山哲郎幹事長と衆院選での遊説日程や選挙戦術について打ち合わせ。午前10時からは報道各社のインタビューに応じ、政府の新型コロナウイルス対応を「命と暮らしを守れなかった」と批判した。(共同)