5日午前8時半ごろ、栃木県那須町の「那須サファリパーク」から「飼育員がトラに襲われた」と119番があった。20代飼育員の男女3人がトラ1頭にかまれるなどし、女性(22)が右手首を失う重傷。別の女性(26)は複数箇所をかまれ、男性(24)も後頭部を負傷した。園によると、トラは10歳のベンガルトラの雄「ボルタ」で、体長は頭部を含めて約2メートルで体重約150キロ。本来いるはずの柵が付いた飼育スペースではなく展示スペースに向かう通路にいて、飼育員と鉢合わせしたとみられる。

飼育スペースと通路は柵を隔てて隣り合っている。マニュアルでは、展示終了後はトラを飼育スペースに入れてから、柵を下ろす。だが、4日は確認をしていなかったといい、同スペースに戻る前に柵を下ろしたとみられる。トラは同スペースに戻れず通路に残ったまま5日を迎え、それを知らずに飼育員が開園準備で通路に入ったという。

トラはその後、通路を移動。救助に駆け付けた別の2人も襲った。県警は関係者から事情を聴き、管理に問題がなかったか調べている。

営業開始前で客はいなかった。事故を受けて5日は臨時休園となった。サファリパークはゾウやキリンなど70種約700匹の動物を飼育し、専用バスやマイカーなどから見物できる。1997年と2000年に、飼育員がライオンに襲われる事故があった。(共同)