15日午前8時半ごろ、東京都文京区弥生1丁目の東大前の歩道上で、大学入学共通テストの受験で訪れていた千葉県浦安市の男子高校生(18)と同県市川市の女子高校生(17)、東京都豊島区の男性(72)の計3人が刃物で背中を切り付けられた。3人は負傷して病院に搬送。男性は重傷で、高校生の男女は命に別条はない。警視庁は男女を切り付けたとして、名古屋市に住む私立高校2年の少年(17)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。

警視庁によると、少年は「3人を切った。面識はない。勉強がうまくいかなくて事件を起こして死のうと思った」と供述。「事件前、東大近くの駅で火を放った」という趣旨の説明もしている。現場からは血が付着した刃物が見つかった。「自宅から持ってきた」とも話している。

東京消防庁や東京メトロによると、午前8時半ごろに東京メトロ南北線東大前駅構内で木片が燃えていると通報があり、約1時間後に鎮火した。午前8時25分ごろには、東大前駅の改札付近で爆竹か着火剤のようなものがまかれていたのを駅員が確認。けが人の情報はないという。警視庁が関連を調べている。

負傷した男性が「刺された」と近くの交番に自ら届け出た。

大学入試センターによると、東大では共通テスト1日目の試験が予定通り始まった。けがや病気になった受験生は29、30日に行われる追試験の対象となるため、今回の事件の被害者にも適用される見通し。文部科学省関係者は、追試を受けられなかった場合の救済策を検討する可能性もあるとしている。

事件が起きたのは農学部が入る弥生キャンパス正門前の歩道で、付近に規制線が張られ、警察や消防の車両が並んだ。報道陣も多数詰めかけ、受験生は物々しい様子に困惑しながらも、入場受け付けを済ませて試験会場へと向かった。日本史Bの受験で訪れた男子高校生(18)は「ツイッターのトレンドに事件のことが入っていて知った。すごいことになっていて怖い。試験に影響しないよう頑張りたい」と話した。(共同)