米マイクロソフトの検索サービス「Bing(ビング)」を使うと、内閣府や文部科学省など少なくとも19省庁と複数の自治体で、偽サイトが検索結果に表示される問題が起きていたことが19日、内閣サイバーセキュリティセンター(NISC)への取材で分かった。偽サイトを訪れるとコンピューターウイルスに感染したり、不正なサイトに誘導されたりする恐れがあった。

専門家によると、青森市や長野市などの自治体では検索結果に公式サイトが表示されず、偽サイトだけが表示された。日本マイクロソフトは「問題は把握しており、すでに対処した」と説明している。

偽サイトは公式サイトとそっくりで、見た目では見分けがつかない。URLに不自然な文字列がある。サイト内のリンクをクリックすると、省庁や自治体の業務と全く関係のない通販や広告サイトに移動する。ウイルスの感染や個人情報を盗むことを狙った不正サイトとみられる。

検索サービスの仕組みに詳しい辻正浩さんによると、米グーグルで検索すると偽サイトは表示されなかったため、ビングに不具合があったとみている。NISCは6月中旬、マイクロソフトに対応を要請し、偽サイトの表示がなくなった。

調査会社アウンコンサルティング(東京)によると、国内のパソコンでの検索サービスのシェアはグーグルの約88%に対し、ビングは約11%にとどまる。ヤフージャパンはグーグルの検索技術を使っている。

NISCによると、省庁の偽サイトによるウイルス感染や、個人情報をだまし取られる被害は確認していない。ただ「より巧妙で悪質な偽サイトが出てくる可能性がある。URLをよく確認し、個人情報やパスワードの取り扱いに注意してほしい」と呼びかけている。

辻さんの調べでは、6月10日時点で、少なくとも18自治体の公式サイトがビングに表示されなくなっていた。

長野市は5月25日、ビングの検索で公式サイトが表示されないことに気付いた。サイト運営業者に相談しても解決せず、6月1日には偽サイトだけが表示された。青森市は5月31日に偽サイトだけが表示されていると把握した。(共同)