東京・築地の中央卸売市場で5日、今年最初の取引となる「初競り」が実施された。注目のマグロでは、青森県大間産の212キロが7420万円の最高値で競り落とされた。

 最高値で競り落とされたクロマグロの産地は青森・大間。「第56新栄丸」の竹内正弘船長(65)が昨年12月30日の午前10時ごろ釣りあげた。大間漁協では、正月休みとして30日正午から1月3日までを禁漁としている。クロマグロの代表産地として知られる大間沖も、今年はマグロのヒット率が決して高くはなかった。禁漁まで残り90分で釣れた奇跡の1匹だった。

 ◆7420万円はどうなる? 釣り上げた第56新栄丸に満額が入るわけではない。全体の5・5%(408万1000円)は漁師からマグロを預かった荷受業者、同4%(296万8000円)は大間漁協、同1・5%(111万3000円)が青森県漁連。残金が釣った漁師になるが、その約4割を大間町の地方所得税として納めることになるため、漁師には3962万2800円が入ることになる。