市のトップがプライベートな書き込みを、職員に送信してしまった…。宮崎県日南市の崎田恭平市長(37)が昨年末、無料通信アプリLINE(ライン)で、20代女性職員に「会いたかった」などとハートマーク付きの私的メッセージを、約50人の市職員に誤って一斉送信していたことが分かった。日南市が24日に明らかにした。

 昨年12月30日、市長が出張先の大分市から、インフルエンザで休んでいた秘書広報課員だけに送るはずのものだった。

 「○○(職員の名前)と会いたかったな フフ 鼻詰まりかわいそう 変(代)わってあげたい」。キスをする顔文字やハートマークの絵文字を加え、好意をうかがわせる内容。この履歴画像がネット上で拡散され、「不倫やセクハラではないか」と批判の声が上がっていた。

 市長は23日の市議会懇談会で「女性とは不適切な関係ではない」と説明。混乱を招いたことを陳謝した。市はパワハラやセクハラの事実はなかったと説明しているが、市役所にはこの日、事実確認や苦情の電話が複数あったという。

 既婚で2男の父親でもある市長は、自身の子育ての様子をホームページなどで紹介。15年7月には、仕事や育児の両立を後押しする「イクボス宣言」を行った。夕方から子育てに参加する「『ゆう』パパ運動」では、2男と一緒にPRポスターに登場している。

 九州では最年少の首長で、地域活性化を推進。4月9日告示の市長選で2選を目指す「イクボス市長」に、不倫疑惑という強烈な逆風が吹いた。