日本国憲法は3日、施行70年を迎えました。国民主権などの基本原理を掲げる最高法規ですが、読者の皆さんは、じっくりと読んだことがありますか? 「縁遠いもの」と感じていませんか? 昨夏の漫画誌の憲法特集に登場した女性タレントと、条文の1つを読んでみましょう。ガールズ・ダンス&ボーカル・グループ「東京女子流」の新井ひとみ(19)が選んだのは、婚姻の条件などを定める第24条です。

 昨年7月の漫画誌「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館)の日本国憲法特集で、私の意見を載せていただきました。選挙権が18歳以上になったので、当時18歳の私にオファーが来たのだと思います。第9条の「戦争の放棄」や第21条の「表現の自由」について話したのですが、今回の取材を受ける前に、あらためて憲法の全文を読みました。難しい言い回しが多い。全部理解している人はすごいなと感じました。

 条文を1つ選ぶということで、読者の皆さんと読みたいのは第24条です。婚姻の条件、夫婦の平等、家庭生活における個人の尊厳と両性の平等をうたっています。私は先月で19歳になり、もう結婚してもおかしくない年齢。まだ先の話ですが、気になる条文でした。戦前の家制度では男尊女卑で、妻が法律上は無能力と学んでいたので、「両性の本質的平等」という表現が心に響きました。