将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が4日、自身の持つデビュー後の連勝記録を「16」に更新した。大阪市の関西将棋会館で指された第48期新人王戦3回戦で、先手の横山大樹アマ(26)を100手で破った。連勝「16」は歴代連勝記録では単独11人目、ベスト10入りまであと「1」に迫った。次戦は、12日の王将戦予選で西川和宏六段(31)と対戦する。

 16連勝のかかった注目の一局。序盤戦は対局に集中するあまり、前傾姿勢となり、頭で盤面を隠してしまった。難しい将棋が続いたが、藤井四段の背筋が伸びた。76手目。横山アマの拠点となる飛、角の動きを止めて自陣の守りを万全にする。攻撃に転じると、持ち前の終盤力で押し切った。

 「序盤から感覚をつかめずにいた。なんとか勝ててよかった」。苦戦しながらもアマの強豪を破り、新人王戦のベスト8一番乗り。あと2局を勝ち上がり、決勝の3番勝負を制すれば史上最年少の新人王となる。