安倍政権は9日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設をめぐる「総理のご意向」などの文書について、これまで拒否してきた再調査に一転、踏み切る方針を決めた。

 安倍政権が再調査を決めたのは8日夜。それに先立つ菅官房長官の会見が「炎上」したのが大きな決め手になったとする見方もある。菅氏は調査の必要なしとの認識を示したが、30以上の関連質問を浴びせられた。菅氏が質疑で追い込まれるのは珍しく「文科省の自主判断」としていた官邸も再調査にかじを切った。菅氏は9日、文書について「信ぴょう性がよく分からない」とあらためて表明。再調査で文書の存在が明らかになった場合の政権への影響は「ないと思う」と述べた。一方、萩生田光一官房副長官は「資料が実在したとしてもその紙(の内容)自体が正しいかどうかは、その次の話」と、けん制した。