2020年東京五輪・パラリンピックの具体的な交通輸送を検討する会議の初会合が9日、都内で行われた。検証結果を公表し、晴海の選手村から主会場の新国立競技場までの首都高で五輪専用レーンを敷いた場合、逆効果が生じることが判明した。

 本年度に完成予定の晴海インターチェンジ(IC)から外苑ICのルートで、午前8時台としてシミュレーションを行った。専用レーンが「無し」の場合を1・00とすると「有り」の場合、大会専用車両が1・02倍、一般車両が1・54倍の所要時間となった。

 ただし、これらは環状2号線が完成した前提の結果。築地市場から豊洲市場への移転が延期となり築地市場の地下を通るはずだったトンネルの開通は、20年までに間に合わなくなった。

 小池都知事は「築地再整備」か「豊洲移転」の決断をしておらず、環状2号の開通は不透明。実際は今回の検証より交通状況が悪化する恐れがある。