将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が21日、大阪市の関西将棋会館で指された王将戦予選で若手実力者の澤田真吾六段(25)を破り、歴代1位の連勝記録となる神谷広志八段の28連勝(87年)に並んだ。

<藤井聡太四段アラカルト>

 ▼誕生 2002年7月19日、愛知県瀬戸市生まれ。

 ▼家族 大手住宅メーカー勤務の父正史さん(48)、専業主婦の母裕子さん(47)、4歳上の兄。

 ▼将棋との出会い 5歳夏に祖母がスタディ将棋を買い与え、祖母と一緒に将棋を始める。将棋を指せた祖父と対局も祖父が勝てなくなり、5歳の冬に「ふみもと子供将棋教室」(愛知県瀬戸市)へ通うようになる。

 ▼驚異の上達力 週に3回、1日3時間将棋を学んだ。20級から始まった級は1年間で4級へ昇級。同教室では1年間で16級昇級した記録はなく、文本力雄塾長は「小学校高学年の子どもならまだしも、幼稚園児ですからね。驚異の上達力でした」。

 ▼50メートル6秒8 球技以外の運動は得意。中学2年のときは50メートル6秒8を記録。小学高学年のときには連載小説に夢中になり司馬遼太郎「竜馬がゆく」、沢木耕太郎「深夜特急」を読破した。

 ▼弟子入り 小学4年で名古屋市在住の杉本昌隆七段に弟子入りし、プロ棋士を目指して奨励会に入会。小学6年のとき、プロ棋士も参加する「詰将棋解答選手権チャンピオン戦」で優勝を飾り、周囲を驚かせた。15年、三段に昇段。

 ▼快進撃 16年10月、史上最年少の14歳2カ月でプロ棋士四段に。それまで現役最高齢(当時。20日付で引退)の加藤一二三・九段が持っていた14歳7カ月の最年少記録を62年ぶりに塗り替えた。12月のプロデビュー戦では加藤九段を破った。4月4日にはプロ公式戦の新記録となるデビュー後11連勝を達成。