英国のヘンリー王子(32)が、王室の一員でいることが嫌になった時期があると初めて告白した。

 王子は米ニューズウィーク誌のインタビューで、20代の頃、普通の生活がしたいと思っていた時期があるとした上で、「王室から離脱したいと思ったが、そのまま役割を果たそうと決めた」と明かした。

 王子は今年4月のインタビューで、12歳の頃、母ダイアナ妃を突然の事故で失った時の悲しみと不安について赤裸々に明かし、話題を呼んだ。4年前、兄ウィリアム王子のアドバイスでカウンセリングを受けるまでは、精神的に限界の状態に陥っていたという。

 王子は今回のインタビューで、「自分が置かれた立場が嫌だったが、人々の声に耳を傾け、自分の立場を良いことに利用しようと決めた。今はエネルギーにあふれ、チャリティー活動を愛している。今でもいたずらっ子な面を持っているが、そんな自分を楽しんでいる」と語った。

 さらに、「子供の頃、母が僕と兄をホームレスの人々のもとに連れて行ってくれたおかげで、現実から完璧に離れた生活をしているわけではない」とした上で、地元のスーパーに自分で肉を買いに行くなど、できるだけ普通の生活をするよう心がけていることも明かした。

 しかし、時に王室の一員としての責任が重くのしかかることも認めたうえで、「王室のメンバーで、国王や女王になりたい人なんているのだろうか? 僕はそうは思わない。でも、僕たちは任務をきちんと成し遂げるだろう」と語った。恋人メーガン・マークルさん(35)との関係については、話すことを拒んだという。(ニューヨーク=鹿目直子)