自民党の下村博文・東京都連会長は29日、党本部で会見し、学校法人「加計学園」からのパーティー券200万円分の購入を政治資金収支報告書に記載しなかったとする「週刊文春」の報道を否定した。その際、名前こそ出さなかったものの、元秘書で「都民ファーストの会」から東京都議選の板橋区(定数4)に出馬している平慶翔氏(29)が内部文書を持ち出したことが、文春報道につながったとする疑惑を指摘した。

 一方、平氏は29日深夜、「ニコニコ生放送」の都議選関連番組に出演後、報道陣の取材に応じ、下村氏が会見で述べたことに全面反論。異例の泥仕合となってきた。

 平氏のおもな主張は以下の通り。

  ◆  ◆  ◆ 

 -下村博文氏の出した文書は偽造文書で間違いないか

 平氏 そうですね。

 -誰が書いたのか

 平氏 私の知り得るところではありません。

 -事実関係をあらためて

 平氏 私は資料を見ましたが書かれている内容は事実無根。(サインも)私の筆跡ではないと感じた。

 -下村氏サイドは、弁護士が立ち会って上申書を書いたと言っている

 平氏 事実ではありません。

 -身に覚えがないと

 平氏 そうですね。

 -「事実無根」の根拠は

 平氏 選挙でありますから、私は都民ファーストから出馬することになりました。そして、出馬予定者となった時点でそういった誹謗(ひぼう)中傷がありましたので、選挙に出たからなのかなと思っている。

 -事務所を解雇されたのか

 平氏 解雇というか、私は一身上の都合で退職している。

 -理由は

 平氏 昨年1月から悩むところあり、退職した。

 -下村さんに対しての今後の対応は

 平氏 しっかり対処していきたい。都民ファーストの会と協議しながら対応していく。

 -名誉毀損(きそん)など法的対応も検討するのか

 平氏 ええ、ちゃんと具体的な形を取りたいと思います。

 -小池百合子代表からは何か話はあったか

 平氏 特段なにもありません。

 -平さんの説明が真実なら、今の下村さんへの思いは

 平氏 選挙ですので、そういった誹謗(ひぼう)中傷があるのは仕方がないのかなあと思う。3年6カ月働かせていただきました。お世話になったことは変わりないので、大変感謝しております。

 -下村事務所時代、週刊誌報道にあるような闇献金は見聞きしたか

 平氏 控えさせていただく。

 -ご存じということか

 平氏 秘書として見てきたことはさまざまなことがございますが、それをですね、お世話になった方ですので、今この場で話すのは筋が違うと私は考えている。

 -否定しないということか

 平氏 控えさせていただきます。

 -選挙後なら話せるのか

 平氏 いついつだから話そうという発想はありません。

 -「下村アモーレ」はどうなったか

 平氏 当時はアモーレでした。