デビュー30戦目にして初黒星を喫した将棋の最年少プロ棋士、藤井聡太四段(14)が6日、大阪市の関西将棋会館で指された順位戦C級2組で中田功七段(49)を破り、白星で再スタートを切った。

 2日の竜王戦決勝トーナメント2回戦で佐々木勇気五段に敗れ、公式戦の最多連勝記録が「29」でストップ以来、初の対局となった。中田が得意の「振り飛車」戦法を採用したのに対し、玉を深く堅く囲う「穴熊」で対抗した。中田は昭和のレジェンドと言われた故大山康晴15世名人の弟子で、現在2連覇中の佐藤天彦名人の師匠としても知られる。

 順位戦は将棋界で最も歴史のあるタイトル戦「名人」への挑戦者を決める戦い。デビュー間もない藤井は5クラスの中で最も低いリーグC級2組からスタート。1年間のリーグ戦で10局を指し、上位3人に入ればC組1組に昇級できる。この日の勝利で2戦2勝とした。