安倍晋三首相は24日、衆院予算委員会の閉会中審査で、加計学園による獣医学部新設の計画を把握したのは、学園の国家戦略特区の申請が認められた1月20日だと主張した。

 獣医学部新設の手続きをめぐり、前川喜平前文科事務次官と、前川氏が「キーパーソン」と呼ぶ和泉洋人首相補佐官が初めて「直接対決」したが、主張は最後まですれ違った。前川氏は、和泉氏が「総理の口から言えないから私が言う」と発言したと主張するが、和泉氏は、前川氏との面会は認めた上で、「そんな極端なことを言えば記憶に残る。言っていません。言っていません」と強い調子で2度繰り返した。ただ、野党の質問時には「(発言を)しなかったと思う」「私の記憶では言わなかったと思う」と、発言は微妙に変わった。前川氏は求められれば証人喚問に応じる意思を明確に示しているが、和泉氏は「国会の決定には従う」と述べるにとどめた。