安倍晋三首相は31日、参議院本会議場で開かれた「子ども国会」で、「子ども議員」たちにあいさつし、「どうか夢に向かってチャレンジし続けてほしい。大人も、皆さんに負けないよう、頑張らないといけない」と述べた。

 首相は冒頭、「皆さん緊張していますか」と問いかけ、「私もこの演壇に立つたび、平常心でいよう、いつもと変わらない気持ちでいようと思うが、緊張する場合が多い」と発言。野党の追及を受け、本会議の答弁で激しい口調になることも多い背景を、穏やかな口調で語った。

 「子ども議員」たちは、真剣な表情で首相のあいさつを聞き、与野党の主張が激突するいつもの本会議場とは、異なった雰囲気が醸し出された。

 今回の子ども国会のテーマは、「私たちがつくる未来」。首相は「日本の未来の主役はまさに皆さんだ。未来は不変のものではなく、今、私たちが何をするかにかかっている」と強調。その上で「未来を、よりよい世界にしていただくよう頑張って欲しいと期待している」と話した。

 また、「夢見ることができれば、それは実現できる」というウォルト・ディズニーの言葉を引用し、「彼は何回も失敗している。それでもくじけずに、夢に向かって努力し、夢を実現した」と強調。「きょうの熱い思いを大切に、夢を持ち続けてほしい」とも呼び掛けた。

 「子ども国会」は、全国から集まった150人の子供たちが、五輪・パラリンピックなど、さまざまなテーマについて意見を出し合い協議し、30日から2日間にわたり開かれた。