東京都の小池百合子知事は10日の定例会見で、築地市場(中央区)の豊洲(江東区)移転に関し、豊洲での追加対策工事費30億円などを盛り込んだ約55億円の補正予算案を発表した。今月28日に都議会の臨時会を招集し、補正予算案の早期成立を目指す構えだ。「移転に向けた準備を早期に整え、築地再開発への検討を進めたい」と主張。来月20日招集予定の定例議会前に、予算を確保するのが目的。築地再開発への経費も2000万円計上された。

 会期は数日程度と見込まれるが、自民、民進、共産各党は、補正予算案だけではなく、小池氏が6月に示した移転に関する基本方針についても審議すべきとして、臨時会では十分な審議時間を確保するよう要求。予算特別委員会での徹底審議も求めている。

 3党は、移転問題に関する特別委員会の設置をめぐり、小池氏を支持する都民ファーストの会、公明と対立した因縁がある。議会運営の主導権は、都民ファと公明が握っており、臨時会は大荒れが予想される。