民進党の代表選は21日、告示され、前原誠司元代表(55)、枝野幸男元官房長官(53)が立候補を届け出た。旧民主党時代から党の要職を務めてきたベテラン2人による、一騎打ちの構図が固まった。

 党本部で行われた共同会見では、前原、枝野両氏ともに、「自民党に代わる選択肢をつくりたい」と述べ、「安倍1強政治」からの脱却の必要性を訴えた。

 前原氏は、少子高齢化対策における自民党の対応を批判した上で、「これを放置してきた自民党政権しか、(国民の)選択肢がない。私たちのためでなく、国民のために、(選択肢となる)歴史的な使命がある」と述べた。

 枝野氏は、「党を立て直すためには、自民党とは違う明確な旗が必要だ」とした上で、原発ゼロや、多様性の尊重などを挙げ「これらをしっかり示して地に足を付け、風に流されることなく党を立て直していきたい」と述べた。

 今回の代表選は、蓮舫代表の辞任表明に伴うもので、新代表の任期は2019年9月末まで。次期衆院選では、「党の顔」となる。

 前原、枝野両氏は、共産党などとの野党共闘や憲法観について、見解が異なる面もある。どちらが代表に選ばれるかで、党内情勢や今後の野党共闘の行方に影響する可能性がある。

 今回、立候補を模索していた井出庸生政調副会長は、推薦人が足りず、最終的に立候補を断念した。