公式戦29連勝の新記録を樹立した将棋の最年少プロ、藤井聡太四段(15)とトップ棋士の豊島将之八段(27)の棋王戦挑戦者決定トーナメント2回戦が24日、関西将棋会館で始まった。藤井は夏休み最後の対局となる。先手の藤井はいつものようにお茶を一口飲み、初手を指した。

 豊島は名人戦順位戦の最上位A級に在籍。藤井がA級棋士と公式戦で戦うのは初めて。愛知県瀬戸市出身の藤井と一宮市出身の豊島の“愛知対決”でもある。5月に行われた愛知県岡崎市の将棋イベントでは約250人のファンが見守る中、非公式の公開対局を行った。当時、デビュー16連勝中だったが藤井は先輩棋士に完敗した。

 名人戦順位戦はA級からC級2組まで5クラスに分かれ、A級の優勝者が佐藤天彦名人への挑戦権を得る。160人いる現役棋士の中でA級は羽生善治3冠(46)ら、わずか11人。“正真正銘”のトップといえる。持ち時間は各4時間。夜には決着する見込み。