「排除の論理」に反発し、新党「立憲民主党」を立ち上げた枝野幸男代表(53)が7日、日刊スポーツのインタビューに応じた。

 

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 -立憲というと明治維新のころの言葉だと思うが、強権的なところに対抗していく、そういう必要がない時代が続いた。今、必要になった?

 枝野氏 僕は「立憲主義」というのを改めて再確認しなきゃいけない時代になったのは、不幸なことだと思っています。立憲主義という言葉が聞き慣れなくなったのは戦後70年であって、それはある意味で幸せな時代だった。もう一度、これを再確認しなきゃいけないというのは、政治の危機だという認識はあります。

 -記者会見でも出ていたが、民主という言葉にはこだわりがあったのか

 枝野氏 いや、立憲主義と民主主義がパッケージで問われているんだと演説でも言っています。上からトップダウンでドーン、言うこと聞けというのは本当の民主主義じゃない。あるいは意見も聴かず、情報も公開せず、多数決で決める。これも民主主義じゃない。まさに今の1強政治が問われているのであって、本当の民主主義とは何なのか、みんなで話し合ってできるだけ多くの人が納得できるように決めようよ、というのが民主主義。その本質が忘れられている。従って立憲主義と民主主義の本質をもう一度取り戻そうと、これがスタートラインだという思いです。

 -現在毎日のようにテレビに出ているが、東京電力福島第1原発事故が発生した2011年も、菅政権の官房長官としてテレビに出ずっぱりだった。福島県には候補がいないが、党代表として福島入りされるか。

 枝野氏 事故のことを国会で関わって活動したバックボーンを持つ方に、比例で出ていただく最後の詰めをしています。前向きに受け止めていただいているので、そういう候補者を擁立できるのではないかと思っています。その上で小選挙区候補がいないと、受け入れ態勢が取れないですが、僕はゲリラ的な演説でもいいから、福島に入りたいと思っている。できれば私だけじゃなく、(当時官房副長官だった福山哲郎)幹事長も含めて。この問題は党というものを超えて、政治家を続けている限り、真摯(しんし)に取り組む責任があると思っているので。

 -一人カラオケに行って、欅坂46の「不協和音」を歌いたいと報じられた

 枝野氏 結党の前日か前々日、記者さんがぞろぞろと付いてきてくれる状況で、議員会館の移動の時にエレベーターにも乗ってきて、本当に独り言のように自然に出た言葉です(笑い)。あまり、意図はありません(笑い)。

 -歌詞があまりにマッチしていた

 枝野氏 都議選前まで、よく歌っていたのは間違いないです。歌詞が好きで、「これは俺のテーマソングだ」と言いながら歌っていたのですが、このタイミングであれを歌いたいと言ったのは…、本当に自然に出てきたことです。

 -歌に出てくる「僕はいやだ」というフレーズがスローガンになるのかと

 枝野氏 それは秋元康さんに怒られますよ(笑い)

 -頭の中で流れている?

 枝野氏 不協和音に限らずね。

 -立憲民主党の仲間と奏でたいコーラスは

 枝野氏 「インフルエンサー」(乃木坂46)です。

 -大きな影響力を与えるといった存在に、実際そうなりたいと

 枝野氏 はい。

 -AKB48と乃木坂46、欅坂46、どれが一番?

 枝野氏 これはまた…(笑い)。「ニコ超」などでご一緒した地下アイドルのみなさんから、直接じゃないですが「枝野さん、私たちを捨てたのか?」という話もあるんですが。たまたま…、いや、やっぱり申し訳ない。メジャーだから歌を覚える機会も多いですし、カラオケにもよく入っているし、基本的に曲がいいんですよ。曲と歌詞ですね。どのグループが「推し」というわけではなく、今の時期は、明らかに秋元さんは乃木坂や欅坂にいい曲を提供している、ということです。