衆院選公示後、初の週末を迎えた14日、与野党各党首は各地で支持を訴えた。兵庫県に安倍晋三首相(63=自民党総裁)が入り、希望の党代表の小池百合子東京都知事(65)の母校近くで約2000人の支援者が群がった。

 安倍首相は、小池氏と入れ替わるように兵庫県へ入った。神戸市北区を経て、予定の1時間遅れで、元法務副大臣の盛山正仁氏(63)応援のため、神戸市東灘区のJR摂津本山駅前に到着。くしくもこの駅は、小池氏が卒業した中高一貫校の最寄り。警戒中の東灘署員によると、聴衆は約2000人に上った。

 大勢の歓迎を受けた安倍氏は上機嫌。プロ野球クライマックスシリーズを話題にし、「皆さん、阪神タイガースは勝ちましたよ」と報告した。阪神ファンの多い土地柄を意識し「私もここにいる間は阪神ファンです」とリップサービス。「盛山さんにも力を貸してください」と続けた。

 「阪神も(3位の)相手がなかなか決まらなかったけど、盛山さんも、相手が党をころころ変えた。一筋でぶれない盛山さんとどちらが信頼できますか」。阪神頼みのスピーチの後は、小池氏らへの直接的な批判はなく、北朝鮮に対する防衛政策の重要性を訴えていた。