東京都の小池百合子知事の政治手法に反発し、同氏が事実上率いる都民ファーストの会を離党した音喜多駿都議(34)は8日、都議会で一般質問に立ち、因縁の「元・師弟対決」となった。

 音喜多氏は、都知事選時から小池氏を支援してきたが、10月の衆院選公示前、党運営が不透明だとして決別。質問では、豊洲市場への移転とともに小池氏が示した築地市場再開発の構想を「実現性が示せておらず、判断を明確に誤った」と批判。移転時期が決まらない現状に触れ「政策判断として間違っていたと判断せざるを得ない。率直に認め、撤回したほうがいい」と指摘した。また「知事自身に情報公開が不十分。新たなブラックボックスを生み出している」と、小池氏が一丁目一番地とする情報公開の現実にも踏み込んだ。都民ファ議員からは「残念だよ」とヤジが飛んだ。

 小池氏は、情報公開に関する実績を並べ「今後も透明化をさらに推進し、説明責任を果たしていく」と反論。市場移転についても「よりよい街づくりへの検討を重ね、ひとつずつ手続きを進めたい」と短く答えた。終了後、「厳しいような優しいような、よく分からない部分もあったが、議員としてしっかり質問しておられた」と感想を述べた。【中山知子】