2018年新春、東京ディズニーシー(TDS)が大きなオモチャ箱になった! 11日からスタートしたTDS「ピクサー・プレイタイム」では、ディズニー/ピクサー映画のキャラクターがパーク内でパフォーマンスをしていて自由に触れ合える。またパーク全体がボードゲームの盤のように演出されて、まるで来場者がオモチャに変身したかのよう。お酒も飲めて、大人な雰囲気の漂っていたTDSが進化したぞ!

 「へぇ~、TDS、ってこんな感じでしたっけ?」などと、NORIが125キロの巨体を揺らして首をひねった。ストロングスタイルを意識していながら、ディズニー愛の強いプロレスラーだ。胸筋を左右順番にピコピコさせて「なんか、いい感じで浮かれてますねぇ」と笑顔をみせた。

 TDSのイメージは、パーク全体が「海」をテーマにして、子どもだけではなく大人もワクワクできる空間を醸成している。飲酒もできるため「大人づかいのTDS」というとらえ方をする来場者はけっこう多いだろう。そのTDSが、ディズニー/ピクサー映画のアニメ作品のおもなキャラクターを登場させて、来場者とからませているのだ。

 「トイ・ストーリー」からはウッディとバズ・ライトイヤーらに交じって今回初登場のピンクのクマ「ロッツォ・ハグベア」、ズッコケヒーローの「Mr・インクレディブル」の仲良し夫婦、「モンスターズ・インク」のマイクとサリー、「カールじいさんの空飛ぶ家」では頑固なカールじいさんとまとわりつく少年ラッセル、「レミーのおいしいレストラン」からは天才シェフのレミーがパークに初めて姿をみせた。

 NORIがさらにつぶやいた。「ミッキーがいない。でも、これだけの濃いキャラが集結すると、気にならないですね。楽しい」。確かにミニーマウスもドナルドダック、グーフィーもいない。メインのショー「ピクサー・プレイタイム・パルズ」では、来場者をチーム分けしてダンスや玉入れなどで遊ぶ。見知らぬ隣同士でも会話が弾んでしまう。

 どうやら「参加型」をかなり意識しているようだ。パーク全体がボードゲームのボードにすり替わった装飾になっていて、自分がオモチャの世界に飛び込んだかのような錯覚に陥っていまいそうになる。

 さらにNORIが、この寒い時期にオリジナルTシャツの3Lを購入(2900円)。なんと、このTシャツはボードゲームがデザインされていて、裁断した布で仕上げているため、1つとして同じ柄が存在しないのだ。「デザインが自分だけというのがいい。このTシャツ気に入った」などと言葉に力を込めた。

 36種のステッカーを張れるイヤーハット(1800円、ステッカー各200円)を大きな頭にのせて、あごひもを指ではじきながらNORIがボソリ。「TDSは町と町が道路でつながれてるから、こういうボードゲームみたいなイベントはハマるんですかね」。たまにはいいことを言う。

 今年で35周年を迎える東京ディズニーランド(TDL)は、大きな広場に陣地を取るようなレイアウトだが、TDSは最初から道路が設定されていて、エリアごとに町の性格が出ている。おそらく雰囲気だけで発言したのだろうが、NORIもディズニー取材歴5年になる。格闘家の感性だからこそ出たコメントかもしれない。

 パーク内がオモチャ箱になったTDS、面白いですよ、3月19日まで。寒さと風に負けずに出掛けてみようか。【寺沢卓】