愛媛県今治市は21日、同市内で、学校法人「加計学園」(岡山市)が4月に開学する岡山理科大獣医学部について、市民向け説明会を開催した。約500人の市民が集まったが、学園の加計孝太郎理事長(66)は出席しなかった。市民からは、建設予定地の無償譲渡や設備投資費約96億円の助成など、市の決定に対する不満が噴出した。

 HPなどで今治市の情報を発信している、NPO法人「みとん今治」の荒木貴大(たかひろ)代表(31)は「人が来るのは良いが、市の受け入れ準備も不十分。今の段階では、学生が卒業後も、今治に残りたいと感じるとは思えない」と語った。昨年9月、シャッター通りとなっている「今治銀座商店街」で、カフェをオープン。市の活性化に向けた取り組みを続けている。「とにかく今治の魅力を高めたい。開学も決まったので、ここから風向きを変えていく」と意気込んだ。