「もり・かけ・スパ」が安倍政権を揺るがす? 昨年の衆院選後、初の本格的な与野党論戦の場となる第196通常国会は、今日22日召集される。安倍晋三首相は持論の憲法改正の国会発議を目指し、この通常国会で議論を加速化させたい構え。衆参両院の憲法審査会での議論も呼び掛ける方針だ。

 ただ昨年、国民の支持を失う原因となった森友&加計学園問題に関し、野党側は首相側の説明が不十分として、通常国会でも再度追及する。さらに、スーパーコンピューター開発の「ペジーコンピューティング」による助成金詐欺事件も、展開次第で政権を揺るがす可能性がある。詐欺罪で起訴された同社社長は政府の有識者会議で委員を務め、首相に近い元TBS記者の事務所家賃を負担していたとされる。野党は、社長が政権内にも人脈を得ていたとみている。

 首相にとって再び内閣支持率が下落すれば、憲法改正だけでなく、9月の自民党総裁選で既定路線とみられる3選への戦略にも影響しそうだ。