仮想通貨取引所大手コインチェック(東京)から約580億円分の仮想通貨「NEM(ネム)」が外部に流出した問題で、利用者ら30人余りが3日、都内で会議を開き、「被害者団体」を結成した。

 会議に参加したプロゲーマー、Temaさん(東京都・20代女性)は「コインチェックの会見(先月26日夜)よりも、しっかりした話し合いができた。今後に期待が持てる」と納得した表情だった。昨年12月中旬に知人の紹介でコインチェックを始めたが、今回の流出で100万円以上を損失した。「友人には、全財産を注ぎ込んで税金を払えない人もいる。一刻も早く出金、送金をしてほしい」と話した。

 被害者団体の代表になった自営業の男性(42)は、ツイッターを通してこの日の会議開催を企画した。「ネットを見ていて誰も動かなかったので、法律に関しても少し知識がある私が動かないといけないと思った。今日、団体が結成できて安心した」と語った。今後はホームページを通して他の被害者らに情報発信や呼び掛けを行い、弁護士らとともに訴訟も視野に活動していく。