フィギュアスケートの羽生結弦(23)が16日、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)男子ショートプログラム(SP)で圧倒的な滑りを見せ、首位に立った。東京・六本木のミッドタウンでもパブリックビューイング(PV)が行われ、約250人が美しい演技に酔いしれた。

 東京・六本木の「ミッドタウン」で男子フィギュアのPVが行われ、集まった約250人が羽生のSP首位を祝福した。会場では羽生がジャンプを決めるたび、悲鳴にも似た歓声が上がった。港区の会社員女性(35)は「羽生選手だけ雰囲気というか、空気感が違った。ただただ美しい演技だった」と興奮を隠さなかった。

 PVはNHK主催。ミッドタウンには、午前11時のオープン前から約15人が列をつくった。羽生が登場するころには、会場に入りきれない人も出た。演技中は、350インチの大スクリーンに観客の視線はくぎ付けだ。興奮冷めやらぬ中、羽生の後に登場し、3位につけた宇野昌磨(20)の演技にも大きな手拍子が響いた。

 開場前から並び、最前列で応援した練馬区の主婦、佐々木都子さん(48)は「特等席で羽生君を見られて良かった。宇野君も素晴らしかった」と話した。

 同所では五輪開幕時から各競技のPVが行われているが、NHK編成局の清藤寧(やすし)さん(55)は「毎日人は入っているが、羽生選手の出番時はやはりすごかった」。今日17日のフリーではさらなる混雑が予想され、入場制限を設ける場合もあるという。【太田皐介】