将棋界初の「中学生六段」に昇段した藤井聡太六段(15)が23日、大阪市の関西将棋会館で指された第66期王座戦2次予選で畠山鎮七段(48)を96手で破り、2度目の12連勝を飾った。公式戦通算は67勝11敗。王座戦の次戦で糸谷哲郎八段(29)と北浜健介八段(42)の勝者と決勝トーナメント進出をかけて対局する。

 六段昇段後、初めての対局で白星を挙げた藤井は「何かが変わっても、自分が目指していくところは変わらない。普段通りと思っていました」と平常心を強調した。

 17日の朝日杯オープン戦本戦準決勝で羽生善治竜王(47)、決勝で広瀬章人八段(31)を破り、15歳6カ月の最年少、中学生初となる棋戦(公式戦)優勝を飾り、中学生初の六段に昇段。“スピード出世”に周囲の反応は「特に変わりありません」と話した。

 午前中は対局場の時計の不具合が生じ、調整のため取り外される“ハプニング”にも「午前中だったので特段、気にすることはなかった」とサラリ。午後からは時計は“復活”した。

 次戦は3月1日、関西将棋会館で指される竜王戦で阿部隆八段(50)と対局する。