麻生太郎財務相は16日の参院予算委員会で、森友学園をめぐる財務省の文書改ざん問題で答弁中、やじを飛ばした野党議員をにらみつけた。安倍晋三首相は不在で、野党の追及はほぼ麻生氏に集中。改ざんの可能性を把握しながら公表しなかった経緯や、進退を繰り返し問われ、いら立ちを隠せなくなった。会見時の「上から目線」な態度もあいまって、批判が拡大している麻生氏。最初に問題を報じた朝日新聞の「取材力」を、認める場面もあった。

 麻生氏は参院予算委で、かつて「理財局長の話を最も信用する」と評価した佐川氏について「本物ではないもの(文書)を信用させられていたことになる。本人もだます気があったか分からないが、(現状では)そう認めざるを得ない」と恨み節を漏らした。立憲民主党の川田龍平氏に「だまされたということか」と問われて答えた。佐川氏より、朝日新聞を信用するかと質問されると「朝日も信用できるところはある。めったに読んだことがないから分からないが、時々当たったりすることもある」。