任期満了に伴う佐賀県神埼(かんざき)市長選が15日、投開票され、現職保守候補の松本茂幸氏(67=自民、公明推薦)が、元プロレスラーで参院議員も務めた大仁田厚氏(60)との一騎打ちを制し、4選を果たした。

 大仁田氏は「神埼を新しく変える」と訴え続けたが、落選した。昨年10月にプロレス界を引退し、政治活動に再挑戦。同市は母、巾江(きぬえ)さんが幼少期を過ごした故郷で、自身は同じ九州の長崎市出身という縁があった。高い知名度を前面に押し出し、ふるさと納税制度を活用して「市のトップセールスマンになる」と意気込んでいた。

 8日の告示日には、参院議員時代に国会でバトルを繰り広げた自由党の森裕子参院議員(61)も応援に駆けつけた。安倍政権が多くの問題を抱え、与党批判が強まっている追い風を生かし切れなかった。

 現職の松本氏は、今回の市長選を「神埼の命運をかけた戦い」と名付け、並々ならぬ覚悟で出馬。自民、公明の強い支援を受け、旧神埼町長時代から13年間守り続けた座を死守した。公約として掲げていた防災対策や子育て支援制度、福祉の充実を図っていく。