東京都の小池百合子知事が事実上率いる「都民ファーストの会」の樋口高顕都議が都議会委員会の質問内容を事前に都に送った際、文書作成者が小池氏の側近である当時の都顧問、小島敏郎氏だったとの「やらせ質問疑惑」が報じられたことを受け１６日、樋口氏が取材に応じた。「専門家の小島氏から築地再開発の事実確認をして、質問は自分で一から作った」と、問題はないとの考えを示した。

　樋口氏は昨年９月、経済・港湾委員会で小池氏の示した豊洲市場への移転と築地再開発の基本方針について質問。小島氏は都の市場問題プロジェクトチーム座長を務め、知事の基本方針策定に助言していた。

　仮に小島氏が考えた質問を樋口氏が転用していたら、知事と議会が監視し合う二元代表制に反する可能性もあるが「小島氏の質問ではない。連日、作業が深夜に及び疲れており、送られてきた（事実確認の）文書に上書きして質問を作成してしまった」と語った。