第159回芥川賞・直木賞の選考会が18日、都内で行われ、芥川賞は高橋弘希氏(38)の「送り火」(文学界5月号)、直木賞は島本理生氏(35)の「ファーストラヴ」(文芸春秋)が受賞した。高橋氏は候補4回目、島本氏は直木賞は今回で2回目だが、芥川賞でも過去4回候補になっている常連で、高橋氏は「予定調和に収まらない意外性。言葉で別世界を構築する快作」、島本氏は「文章に抑制があり、行間力がある」と評価された。

 ノミネートを重ねた末の受賞に会見では「ガッツポーズしましたか」と質問が飛んだ。高橋氏は「短距離走と違って、小説でガッツポーズは出ないんですよね」と照れたが、高校時代から騒がれてきた島本氏は「待ち続けた18年だったので、ちょっと恥ずかしいですけれど、ガッツポーズしました」と話した。贈呈式は8月24日、東京・帝国ホテルで行われる。