史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)の師匠杉本昌隆七段(48)と谷川浩司九段(56)が27日、大阪市内で「将棋界のこれから」(関西プレスクラブ主催)と題して対談した。藤井もビデオ出演した。

 高校生活初の夏休みに入った弟子について「夏休みに入り、自由な時間を増えた。『じっくり将棋の勉強ができる』と言っていました」と多くの時間を将棋の研究に費やしていることを明かした。

 また「海に泳ぎにいったりはしないんじゃないかな。聞いた限りでは(家族旅行などの)予定はないようです」と話した。

 藤井と同じく14歳の中学2年でデビューし、高校にも進学した谷川は夏休みの過ごし方について「(遊びたいよりも)将棋の研究をしたい」とした上で、現在の藤井の状況を「ちょっと、かわいそうだなと思う。どこに行っても声をかけられたりするでしょう。ちょっと海には行けないと思いますね」とスターゆえのつらさを想像した。

 対談中にビデオ出演した藤井は、あこがれの存在の谷川について「終盤の切れ味がすばらしいです。人柄もすばらしく参考にさせていただきたい」と語った。

 現在、将棋界は8大タイトルを8人で分け合う戦国時代に突入した。20代の若手にも強豪がそろう。そこに10代の藤井が猛烈な勢いで迫っている。谷川は「だれが最初に複数のタイトルをとるか。だれが抜け出すかが注目です」と話した。