史上最年少プロ棋士、藤井聡太七段(16)が28日、大阪市の関西将棋会館で指された第49期新人王戦で、八代弥(わたる)六段(24)を132手で破り、ベスト8に進出した。

 若手登竜門の新人王戦の参加条件は六段以下などだが、藤井は出場が決まった時点では条件を満たしていた。異例のスピードで3段階の昇段を実現したため、今期がラストの新人王戦となる。通算成績は84勝15敗。

 熱戦を制した藤井は「ずっと攻められ、苦しかった。際どい局面が続いていた」と振り返った。

 初対局となった八代は終盤の攻め合いに「分岐点の多い将棋でした。反省する余地は多い」と話した。

 中学2年の秋にプロ棋士になってわずか1年7カ月で、五段、六段、七段と異例のスピードで3段階の昇段を実現したため、今期がラストの新人王戦となる。

 昨年に続きベスト8進出に藤井は「新人王戦は最後の機会になる。少しでも上に進みたい」とラストチャンスにかける思いを込めた。

 新人王戦の歴代優勝者には羽生善治竜王、佐藤天彦名人らトップ棋士が名を連ねる。トップ棋士への登竜門となる。藤井は準々決勝で近藤誠也五段(22)と対戦する。