沖縄県選挙管理委員会は13日、今月8日に翁長雄志知事が死去したことに伴う知事選を、9月13日告示、30日投開票とする日程を決めた。安倍政権が進め、翁長氏が阻止を訴えた米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の是非が大きな争点となる、短期決戦。安倍政権VS翁長氏による「最後の代理戦争」は熾烈(しれつ)な戦いになりそうだ。政権与党は、宜野湾市長の佐喜真淳氏(54)の擁立を決定。一方、移設反対派は翁長氏の再選出馬が前提だったため、新たな候補者を急いで調整している。

 翁長氏の「弔い選挙」となる知事選の期間中には、名護市議選や安倍晋三首相が3選を目指す自民党総裁選が予定され、佐喜真氏の出馬に伴う宜野湾市長選が知事選とダブル選になる見通し。重要な政治日程が複雑に絡み、それぞれの結果に影響する可能性もある。

 一方、翁長氏の葬儀・告別式はこの日、那覇市の寺で営まれた。鳩山由紀夫元首相や自由党の小沢一郎共同代表、在沖縄米軍トップのスミス海兵隊中将ら約4500人が最後の別れを告げた。遺族代表の長男雄一郎氏(35)は「父は沖縄への愛を力に変えて政治活動へ人生をささげた」。親交があったゴルバチョフ元ソ連大統領の「平和のために闘った政治家」とのメッセージも読み上げられた。