東京都の小池百合子知事は13日、取材に応じ、来月11日に開場する豊洲市場(江東区)の水産仲卸売場棟で、建物と舗装の接点部分にひび割れが見つかった問題について「再点検も行い、建築上必要なことを補完する。なすべきことはやっていく」と、補修を急ぐ考えを示した。「しっかり建設することで逆に問題点が出ていないか、総点検しながら開場に備えたい。開場後も使い勝手の問題など、皆様の声を聞きたい」と述べ、今後も業者の意見に耳を傾ける姿勢を示した。

これに先立ち、市場内で約900人が出席して行われた開場記念式典に出席し、「豊洲は築地ブランドの伝統を引き継ぐとともに、最新鋭の市場として出発する。日本の中核市場として、世界を見据えた食文化の発信拠点にしたい」とあいさつ。市場内に設置予定の観光拠点「千客万来施設」の開設延期で、翻弄(ほんろう)される形になった山崎孝明・江東区長は「過去のことは水に流し、前を向いて前進したい」と話した。