東京都の小池百合子知事は19日の定例会見で、油圧機器メーカーKYBによる免震・制震装置のデータ改ざん問題に絡み、問題となったものと同じ型の製品が使われている2020年東京五輪・パラリンピックの2つの競技会場施設について、仮に基準不適合と判断された場合のダンパーの交換について、「(交換作業を)最優先事項として扱っていただくことが必要」と、述べた。

東京都関連では、五輪施設や都庁舎など7棟で、国交省が発表した基準不適合の製品と同じ型のものが使われていることが分かっている。五輪会場は、有明アリーナ、オリンピックアクアティクスセンターの2つ。小池氏は「いずれにしても、工事を施工した事業者に対し、当該の会社と調整し、不適合と判明した場合はダンパーの交換を求めていく」と述べた。

その上で「震度6、7の地震が起きても倒壊の恐れはないということだが、よくチェックし、仮に不適合と判断されれば、今は工事中であるので、その中でいつ交換をするかを検討し、最優先事項として扱っていただくことが必要」と指摘。KYBについて「この分野では、第一人者的な存在と聞いている。その責任をしっかり果たしていただきたい」と、くぎを刺した。