桜田義孝五輪相(68)は9日の衆院文部科学委員会で、今年開かれたアジアパラ大会を「2028年」と発言するなど言い間違えを連発した。

所信聴取開始からわずか40秒、「インドネシア2028パラ競技大会」と言うと、与野党議員から一斉に「ジュウハチ」と指摘され、訂正。「冷静に!」などとヤジも飛んだ。

その10秒後には「日本代表選手が活躍し、すばらしい『成功』を収めました」と話すと、配られた原稿を読んでいた委員席から「成績!」と正され、同じく訂正して読み直した。20年東京大会中の警備指針「セキュリティー基本戦略」も「基本法」と読み、野党議員から「そこを読み間違えたら駄目」と指摘を受けた。

前段にあった柴山昌彦文部科学相の所信聴取では、原稿は読みつつも時折顔を上げ、委員を見渡しながら発言していたが、桜田氏は終始、原稿から目を離さなかった。

桜田氏の発言を巡っては、組閣後の就任会見で「パラリンピック」が言えず「パラピック」などと何度も言い間違えた。5日の参院予算委員会では五輪関連予算に関して1500億円を「1500円」と言い間違え、訂正した。立憲民主党の蓮舫参院幹事長から東京大会の大会ビジョンなどを聞かれたが、即答できなかったことを受け、6日の記者会見では「通告がなく、ちょっと残念な議会だった」と恨み節を述べていた。

桜田氏は国会審議や記者会見でかみ合わない問答が続いており、答弁能力を不安視する声が出ている。報道各社の合同インタビューも就任1カ月後という異例の遅さで行われた。