立憲民主党の枝野幸男代表29日の定例会見で、外国人労働者の受け入れを拡大する入管難民法などの改正案をめぐる与党側の一方的な審議姿勢を、「国会の審議はいらない(ということ)。議会の機能や役割をまったく理解していない。大変、危惧(きぐ)している」と述べ、厳しく批判した。

「多数決で決めれば、何でもやりたいことができる。その中での議会の役割はしっかり野党の声を聞くことだ」と指摘。「我々もほとんどの法案は賛成している。ごく一部、問題だという法案は、時間を取り、丁寧な手続きのもとで進めていく。日本国憲法施行以来、積み重ねられてきた習慣、慣習を全く無視して、数を持っているから何でも押し切ればいいという姿勢は、議院内閣制、議会制民主主義に対する無知だ」と述べた。

「こういう認識に欠ける政権が続いていることには、大変危惧している」とも述べ、法案の内容が不十分にもかかわらず、「成立ありき」で拙速に審議を進める安倍政権の姿勢を、強く批判した。