年末の風物詩「現代用語の基礎知識選 2018ユーキャン新語・流行語大賞」が3日、都内で発表された。

年間大賞は、平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)カーリング女子で、男女通じて初の表彰台となる銅メダルを獲得した、ロコ・ソラーレ北見(LS北見)の藤沢五月、吉田知那美、吉田夕梨花、鈴木夕湖そして主将の本橋麻里の各選手が、試合中に声を掛け合う際に連呼した、北海道弁の「そだねー」が選ばれた。

選考委員の金田一秀穂・杏林大学教授は「『そだねー』がイチオシである。何より、作られた言葉ではなく、自然に生まれた言葉であるので、ワザとらしさがない。当たり前の心がこもっている。北海道アクセントの温かみがある。地についている」と、北海道出身の各選手が、地元の方言として自然に発生した言葉であることの良さを強調した。

その上で「スポーツ選手のことばなのに、気合や根性とは遠く、誠実でありながら、あくまでもほんのりとやさしく穏やかである。今の日本が必要としている清潔感に満ちている」と絶賛した。

漫画家・コラムニストの辛酸なめ子氏は「『そだねー』でひとときの癒やしを得たようです」と評した。

歌人の俵万智氏は「平成最後の新語・流行語大賞。候補の30語が発表された日、私は友人と宮崎市内の小さな居酒屋で飲んでいた。カウンターでテレビのニュースを見ながら、常連さんたちが盛り上がる。『そだねーって今年だっけ?』こんな風に、言葉を通して一年を振り返る時間を生むことが、この賞の一つの意義かとも思う」と評した。