順天堂大は10日、医学部の17年度入試で76人、18年度入試で89人が不利益な取り扱いで不合格になったとして2次試験の不合格者各24人、計48人を追加合格とし、12月28日までに入学意向を確認すると発表した。1次試験の不合格者117人には入学検定料を返還する。追加合格となる48人のうち47人は女子受験生。

順大によると、「受験時では女子の方が精神的な成熟が早く、コミュニケーション能力が高い。面接で高い点が出る」(新井一学長)として2次試験の面接で「補正していた」という。男女で差をつけた理由として「1年生は全員、寮生活を送ることを教育方針にしている」が、女子寮の収容能力が不足していたことを挙げた。17年に新女子寮ができたが、「結果として踏襲してしまった」としている。

順大では少なくとも08年度入試から取り扱いに差をつけていた。19年度入試は定員(140人)から追加合格希望者数を引き、実施する。順大は文科省が医学部を置く全国の大学を対象に実施した緊急調査で男子の合格率が女子の1・67倍で男女差が最も大きかった。